れんこん・ごぼうと子ども
— 硬い根菜をやわらかく、れんこんもち・きんぴらのおやつと食事

れんこん・ごぼう 根菜おやつ 食材ガイド

れんこんの穴をのぞいて、「向こうが見える!」

輪切りにしたれんこんを1枚手渡すと、たいていの子は目に当ててのぞきます。「穴が9個ある」「こっちは10個だ」と数え始める子もいます。一方で、きんぴらごぼうはお皿に残りがち。「かんでもかんでも口の中に残る」と、長いごぼうを一本、そっと出してくることもあります。

れんこんとごぼうは、秋から冬にかけて出番が増える根菜です。どちらも食物繊維が豊富な野菜として知られていますが、その繊維の強さと硬さこそが、小さな子にとってのハードルでもあります。裏を返せば、切り方と火の通し方を少し変えるだけで、ぐっと食べやすくなる食材です。

この記事では、れんこん・ごぼうを子どもの食事とおやつに取り入れるための、硬さへの対処、きんぴらの切り方、すりおろしで作るれんこんもち、チップスの油と塩分、アク抜きと変色、皮の扱いまでを順に紹介します。

食物繊維が豊富な根菜 — ただし「硬くて繊維が強い」

文部科学省の「日本食品標準成分表(八訂)」によると、生の可食部100gあたりの食物繊維総量は、ごぼうが5.7g、れんこんが2.0g。ごぼうは野菜のなかでも食物繊維の多い部類に入ります。根菜を食卓に一品足すことは、食物繊維を無理なく増やす身近な方法です。

食物繊維の多い食品は、それだけに頼るより、水分と一緒に、毎日の食事やおやつのなかで少しずつ取り入れるのが基本です。便通のリズムが気になる子のおやつの組み立て方は便通リズムを整えたい子のおやつ — 食物繊維の1日プランで、腸と食物繊維の関係は子供の腸を育てる食物繊維のチカラで詳しく扱っています。

小さな子には「薄く・すりおろして・やわらかく」

硬い根菜は、かたまりのまま飲み込むとのどに詰まるおそれがあります。消費者庁は、食品による子どもの窒息・誤嚥事故への注意を呼びかけており、硬いものや弾力のあるものは、子どもの食べる力に合わせて大きさや硬さを調整するよう示しています。「何歳になったら出してよい」という一律の基準はないので、奥歯でしっかりかみつぶせるようになってから、段階的にかたさを残していきます。

食べる力に合わせた3段階

  • ① すりおろす:れんこんはすりおろすと、加熱でとろみが出てまとまりやすい。スープに加えたり、片栗粉と合わせて焼いたりと、かたまりで口に入らない形に
  • ② やわらかく煮る:ごぼうは下ゆでしてから、だしで指で簡単につぶせるくらいまで煮る。豚汁やけんちん汁の具なら、ほかの具より長めに煮込むとやわらかくなる
  • ③ 薄く・細く・短く:かむ力が育ってきたら、れんこんは2〜3ミリの薄い半月切りやいちょう切り、ごぼうは細いささがきか短いせん切りに。厚い輪切りや長い棒状は後回しに

食べるときは、座って、大人が見ている場面で。遊びながら・歩きながら食べるのは避けましょう。あわせて覚えておきたいのが、消費者庁による硬い豆やナッツ類は5歳以下の子どもには食べさせない、ミニトマトやぶどうなど丸い食材は4等分にする、という呼びかけです。おやつの形とサイズの考え方は幼児の窒息予防 — おやつの形状とサイズガイドに、かむ力の育て方は言語聴覚の視点で考える噛む力の育て方にまとめています。

きんぴらは「細く短く・控えめ」、れんこんもちとチップスはおやつに

根菜は食事のおかずのイメージが強いですが、少し形を変えるとおやつにもなります。見た目はワクワク、中身はちゃんと野菜。食卓で苦戦している子ほど、おやつの時間に別ルートから出会い直す価値があります。

① 子ども向けきんぴら

  • 切り方:ごぼうは細く、長さは2〜3センチにそろえる。長いささがきより、短いせん切りのほうが口に繊維が残りにくい
  • やわらかく:ごま油で炒めたら水を大さじ2〜3加え、ふたをして弱火で数分蒸し煮に。竹串がすっと通ってから味をからめる
  • 味は控えめ:しょうゆ・砂糖・みりんは大人の分量の半分くらいから。赤唐辛子は子どもの分を取り分けてから加える
  • 彩り:にんじんを一緒に入れると色が明るくなり、甘みも足せる。にんじんの扱い方はにんじんと子どもで

② すりおろしで「れんこんもち」

  • 皮をむいたれんこん150g前後をすりおろし、軽く水けを切る。片栗粉大さじ2〜3と塩ひとつまみを混ぜ、直径4センチほどの平たい丸に
  • 油を薄くひいたフライパンで、両面をこんがり焼く。中まで火が通ると、もっちりとした食感に
  • しょうゆを少し塗ったり、青のりやしらすを混ぜたりと味の変化もつけやすい
  • 注意:もちもちして弾力があるので、小さな子には一口大より小さく切り分け、飲み物と一緒に、よくかんで食べるよう声をかける

③ チップスは「焼いて、塩はほんの少し」

  • れんこんは1〜2ミリの薄切り、ごぼうはピーラーで薄くリボン状に。水にさらして水けをよくふき取る
  • 油を薄くまぶして、オーブンやトースターでカリッとするまで焼く。揚げるより油の量をおさえられる
  • 市販のチップスは、ほかのスナック菓子と同じく油と塩分が多くなりがち。栄養成分表示の食塩相当量を確かめ、小皿に1回分を出して
  • パリッと硬いチップスは割れると鋭いかけらになるので、かむ力が十分に育つまでは控える

大根や白菜など、ほかの冬野菜を汁物とおやつに使う工夫は冬野菜を子どもが食べたくなる工夫で紹介しています。

アク抜き・変色・皮のこそげ方と、おせちの縁起

れんこんやごぼうを切って置いておくと、切り口が茶色っぽく変わります。これは多くの場合、野菜に含まれるポリフェノール類が空気に触れて変色したもので、傷みとは別の現象です。

下ごしらえの基本

  • れんこん:皮をむいて切ったら、酢を少し加えた水にさらすと白く仕上がる。酢水でゆでるとシャキッとした食感が残りやすいので、やわらかくしたいときは酢を入れずに煮る
  • ごぼう:切ったら水にさっとさらす。長くさらしすぎると香りや風味も抜けやすいので、数分で十分
  • ごぼうの皮:ごぼうの香りは皮の近くに多いとされる。ピーラーで厚くむくより、たわしで泥を洗い落とし、包丁の背で軽くこそげる程度にとどめると風味が残る
  • 傷みの見分け:ぬめりや異臭がある、全体がぶよぶよと柔らかい場合は食べない

包丁の背でごぼうをこそげる作業は、皮むき器を使わないので、小学生のお手伝いにも向いています。大人がそばで見守りながら、まずは洗う係から任せてみましょう。

れんこんとごぼうは、お正月の料理にもよく登場します。れんこんは穴から向こうが見えることから「先の見通しがきく」、ごぼうは地中に深く根を張ることから「家の基礎がしっかりする」として、縁起のよい食材とされてきました。これらは科学的な根拠のある話ではなく、昔からの言い伝えです。それでも「なんで穴があるの?」「なんでお正月に食べるの?」と話題にできれば、硬い根菜にも少し興味がわいてきます。おせちの甘い料理との付き合い方はおせちの甘い系と子どもにまとめています。

ペルソナ別おやつTIPS

根菜との出会い方も、タイプに合わせて。

🏃 アクティブ派の子なら

外遊びのあとの補食に、れんこんもちを2〜3個。片栗粉でまとめたもちもちの生地は腹持ちがよく、しらすを混ぜればたんぱく質も少し足せます。もちもちした食感はのどに詰まりやすいので、走り回ったあとは息を整えてから、座って麦茶と一緒に。

🎨 クリエイティブ派の子なら

れんこんの輪切りは、そのままスタンプになります。切り口に食紅や絵の具をつけて紙に押すと、花のような模様に。穴の数を数えたり、太さのちがうれんこんで模様を比べたりしたあとで、スタンプに使っていない分をチップスに焼いて食べると、観察から味見までがひとつながりの体験になります。

😊 リラックス派の子なら

硬い食感が苦手なタイプには、すりおろしたれんこんをいつものスープに大さじ1杯だけ。ほんのりとろみがつく程度で、れんこんと気づかないくらいでも十分です。ごぼうは豚汁にやわらかく煮込んで、汁ごとゆっくり。「食べてみて」と迫らず、家族がおいしそうに食べている様子を見せるのがいちばんの後押しです。

参考にした公的情報

  • 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
  • 消費者庁「食品による子どもの窒息・誤嚥(ごえん)事故に注意!」
  • 消費者庁「食品表示基準」における栄養成分表示(食塩相当量)
  • 厚生労働省「日本人の食事摂取基準」(食物繊維)
  • 農林水産省「子どもの食育」に関する情報

よくある質問

れんこんやごぼうは何歳から食べさせていいですか?

「何歳からなら大丈夫」という一律の基準はありません。目安になるのは年齢より、奥歯でしっかりかみつぶせるかどうかです。それまでは、れんこんはすりおろしてとろみや生地に、ごぼうは指でつぶせるくらいまでやわらかく煮て細かく刻むなど、形を変えて取り入れます。シャキシャキの歯ごたえが残る炒め物やきんぴらは、かむ力が育ってから、細く短く切ったものを少量ずつ。食べる様子を大人が見ながら、段階的にかたさを残していくのが安心です。

きんぴらごぼうを子ども向けにするコツはありますか?

ポイントは切り方と味つけの2つです。ごぼうは長いせん切りのままだと繊維が口に残りやすいので、細く、2〜3センチの短さに切りそろえます。炒めたあと少量の水を加えてふたをし、蒸し煮にしてから味をからめると、やわらかく仕上がります。味つけは大人用より控えめにし、しょうゆ・砂糖・みりんは少なめから。赤唐辛子は大人の分を取り分けたあとに加えます。にんじんを一緒に入れると色が明るくなり、甘みも足せます。

れんこんやごぼうが茶色や黒っぽくなるのは傷んでいるからですか?

切り口が時間とともに茶色っぽくなるのは、多くの場合、野菜に含まれるポリフェノール類が空気に触れて変色したもので、傷みとは別の現象です。れんこんは酢を少し加えた水に、ごぼうは水にさっとさらすと変色をおさえられます。ただし長くさらしすぎると、ごぼうの香りや風味も抜けやすくなるので、数分で十分です。一方、ぬめりや異臭がある、切る前から全体が柔らかくぶよぶよしている、といった場合は傷んでいる可能性があるので食べないでください。

れんこんチップスやごぼうチップスは子どものおやつに向いていますか?

野菜が主役のおやつとして楽しめますが、揚げて塩をふるタイプは、ポテトチップスと同じように油と塩分が多くなりやすい点に注意が必要です。家で作るなら、薄切りにして油を薄くまぶし、オーブンやトースターで焼くと油の量をおさえられ、塩もほんの少しで足ります。市販品は袋の栄養成分表示で食塩相当量を確かめ、小皿に1回分を出して食べるのがおすすめです。また、パリッと硬いチップスは割れて鋭いかけらになるため、かむ力が十分に育つまでは控え、食べるときは座って大人が見守ってください。

※ この記事はAIが情報を整理・補助した内容を含みます。一般的な食生活の情報であり、診断や個別の医療アドバイスではありません。食材のかたさや大きさは、お子さんのかむ力・飲み込む力に合わせて調整し、食事中は大人が見守ってください。食べたあとに体調の変化があった場合や、食べ方に不安がある場合は、かかりつけ医や子ども医療電話相談(#8000)に相談してください。