「カシューナッツが義務になったって本当?」
消費者庁の食品表示基準では、2026年4月からカシューナッツを含む9品目が表示義務のある特定原材料とされ、ほかに表示が推奨される品目が20品目定められています。
夕方のスーパー、お菓子売り場の前。「ねえ、カシューナッツってアレルギー表示が義務になったんだって」と、保育園帰りのママ友に言われて、手に持っていたミックスナッツ入りクッキーの裏をあわてて見直した——そんな方もいるかもしれません。答えは本当です。ただし、すべての商品が一斉に切り替わったわけではありません。
この記事では、義務9品目と推奨20品目の一覧、ここ数年で変わったこと、「義務」と「推奨」の違い、そもそも表示が付かない場面までを1ページにまとめました。最後に、品目ごとの個別ガイドへの案内も置いています。ブックマークして、迷ったときの地図として使ってください。
一覧で確認 — 義務9品目と推奨20品目
まずは全体像から。冷蔵庫に貼るなら、この2つの箱をそのまま書き写すのがいちばん早いです。
表示義務:特定原材料(9品目)
- えび・かに(甲殻類)
- くるみ:2025年4月から完全義務化
- 小麦
- そば
- 卵
- 乳
- 落花生(ピーナッツ)
- カシューナッツ:2026年4月から義務。2028年3月末まで経過措置
表示推奨:特定原材料に準ずるもの(20品目)
- ナッツ・種実:アーモンド、ピスタチオ、マカダミアナッツ、ごま
- 魚介:あわび、いか、いくら、さけ、さば
- 肉:牛肉、豚肉、鶏肉
- 果物:オレンジ、キウイフルーツ、バナナ、もも、りんご
- そのほか:大豆、やまいも、ゼラチン
グループ分けは覚えやすさのために当サイトで整理したもので、制度上の区分ではありません。なお推奨表示の「オレンジ」はオレンジ類を指す名前で、みかんなど他の柑橘まで含むかどうかは、この一覧だけでは判断できません。気になる場合は製造者に確認してください。
ここ数年で何が変わったのか
「前は7品目って習った気がする」——記憶がばらばらなのは当然で、表示のルールはこの数年で段階的に変わってきました。家庭に関係が深い変化は3つです。
押さえておきたい3つの変化
- くるみの完全義務化(2025年4月):推奨から義務へ移り、経過措置が終わった2025年4月からは、くるみを含む加工食品に表示が必要になりました。パンや焼き菓子、和菓子のくるみ餅などで見落としやすい品目です
- カシューナッツの義務化(2026年4月):これで特定原材料は9品目に。ただし2028年3月末までは経過措置期間で、カシューナッツを含んでいても表示が追いついていない商品が並んでいる可能性があります
- ピスタチオの推奨追加:カシューナッツの義務化とあわせて、ピスタチオが推奨表示の品目に加わりました。ナッツ類は義務・推奨の両方にまたがっているので、品目名で一つずつ確認するのが確実です
経過措置は、メーカーが包材や表示を切り替えるための猶予期間です。カシューナッツにアレルギーのあるお子さんの家庭では、2028年3月末までは「表示がない=入っていない」と言い切れない時期だと考えておくと、つまずきが減ります。ナッツ入りの焼き菓子、カレーやエスニック系の調味料、ナッツペーストを使ったお菓子などは、原材料名まで読んで、わからなければ製造者の窓口へ。カシューナッツの基礎はカシューナッツと子ども、くるみはくるみと子どもで詳しく扱っています。
「義務」と「推奨」、そして表示が付かない場面
一覧よりも大事なのが、この区別です。同じ「アレルギー表示」でも、守られ方がまったく違います。
もう一つ、裏面でつまずきやすいのが言葉の読み替えです。卵は「玉子」「たまご」「エッグ」などの代わりの書き方が認められています。逆に、「乳化剤」「乳酸菌」「乳酸カルシウム」の「乳」は牛乳由来を意味するものではない、というのが消費者庁の資料の趣旨です。また、2015年に施行された食品表示基準で、「マヨネーズ」と書いてあれば卵を含むとみなす、といった省略のルールは廃止されました。今は原則として、原材料ごとに何が含まれているかが書かれるしくみです。
工場の注意書きをどう受け止めるかは「同じ工場で○○を含む製品を製造」表示のおやつはどう考える?に、裏面を親子で読む練習は原材料表示の読み方入門にまとめています。
家庭での使い方 — 品目別ガイドへの道案内
表示の一覧は、あくまで「入口」です。実際の暮らしでは、品目ごとに見落としやすい食べ物や、アレルギーとは別の注意点(ナッツの窒息、魚のヒスタミン、いかの噛み切りにくさなど)が違います。気になる品目から読んでみてください。
義務9品目の個別ガイド
推奨20品目の個別ガイド
- アーモンド・ピスタチオ・マカダミアナッツと子ども
- ごまと子ども — すりごま・ねりごまとアレルギーの注意
- 魚と子どものアレルギー — さけ・さば・いくら
- さけ・いくらと子ども — 加熱・塩分・魚卵の見方
- さば・青魚と子ども — ヒスタミン・アニサキス・小骨
- いか・たこ・貝と子ども — あわびを含む貝類の表示
- 牛肉・豚肉・鶏肉と子ども
- キウイと子ども
- オレンジ・柑橘と子ども — 推奨表示「オレンジ」の意味
- バナナと子ども — 推奨表示・口のかゆみ・切り方
- ももと子ども — 切り方と表示の見方
- りんごと子ども — 年齢に合わせた切り方
- 豆腐と大豆の栄養
- 山芋・長芋と子ども — かゆみと表示の見方
- ゼラチンと子ども — グミ・マシュマロ・ゼリーの表示
ナッツ類については、アレルギーとは別に窒息の注意があります。消費者庁は、硬い豆やナッツ類を5歳以下の子どもに食べさせないよう呼びかけています。表示を確認できたナッツでも、年齢によっては「食べさせない」が先に来る、ということも覚えておいてください。
そして、いちばん大切なこと。表示は「選ぶ道具」であって、「除去を決める道具」ではありません。何をどこまで避けるかは、医師(できればアレルギーの専門医)の診断にもとづいて決めるもので、心配だからと自己判断で除去したり、食べ始めを遅らせたりするのはおすすめできません。食べたあとにじんましん、せき込み、嘔吐などが出たらかかりつけ医へ。夜間や休日に迷ったら子ども医療電話相談(#8000)、呼吸が苦しそう・ぐったりしている・意識がぼんやりしているときは迷わず119番です。いざというときの動き方は食物アレルギーの緊急対応に整理しています。
ペルソナ別おやつTIPS
表示のチェックも、タイプに合わせると「作業」から「楽しい習慣」に変わります。
🏃 アクティブ派の子なら
試合や遠足の補食を自分で選びたがるタイプ。「裏返して、太字を探して、9品目と照らす」を10秒チャレンジにしてみましょう。売り場で親子どちらが早く見つけるか競うと、自然に裏面を見る癖がつきます。友だちと交換したお菓子は「家の人に見せてから」のルールもセットで。
🎨 クリエイティブ派の子なら
義務9品目を1枚ずつイラストにした「表示カード」作りがぴったり。えびは赤、くるみは茶色……と色を決めておくと、スーパーで裏面を見たときにカードの絵が浮かびます。推奨20品目は別の色の枠にすると、「義務」と「推奨」の違いまで目で覚えられます。
😊 リラックス派の子なら
新しいお菓子より「いつものあれ」が安心なタイプ。家で定番にしているおやつの裏面を、週末に親子で一度だけ読み直しておきましょう。2028年3月末までは表示が切り替わる商品もあるので、「いつもの」の表示が変わっていないかを確かめる、のんびりした習慣にしておくと安心です。
参考にした公的情報
- 消費者庁「食品表示基準」および「食品表示基準について」(アレルギー表示関係)
- 消費者庁「加工食品の食物アレルギー表示ハンドブック」
- 消費者庁「食物アレルギー表示に関する情報」
- 消費者庁 子どもの食品による窒息事故に関する注意喚起
- 厚生労働省「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン(2019年改訂版)」
よくある質問
カシューナッツが表示義務になったのはいつからですか?
消費者庁の食品表示基準の改正により、2026年4月からカシューナッツは表示義務のある特定原材料になり、特定原材料は9品目になりました。ただし2028年3月末までは経過措置期間があるため、カシューナッツを含んでいても表示がまだ切り替わっていない商品が店頭に残っている可能性があります。カシューナッツのアレルギーがあるお子さんは、当面は表示に加えて製造者の問い合わせ窓口で確認する方法も組み合わせると安心です。
推奨表示の20品目は、必ずパッケージに書かれていますか?
必ずではありません。推奨表示の20品目は、表示することが勧められている品目で、表示するかどうかは事業者に任されています。そのため、たとえば大豆やごま、りんごなどが原材料に使われていても、アレルギー表示として強調されていない場合があります。原材料名の欄そのものを読むのが基本で、それでも判断がつかないときは製造者に問い合わせてください。推奨品目にアレルギーがあるお子さんほど、「書いていない=入っていない」と考えないことが大切です。
パン屋さんの量り売りや外食にもアレルギー表示の義務はありますか?
アレルギー表示の義務があるのは、容器包装された加工食品です。外食、店頭での量り売り、その場で包んで渡す対面販売のパンや総菜などは表示義務の対象外で、店が出しているアレルギー情報は任意の情報提供という位置づけになります。お店ごとに情報の出し方や確認の範囲が違うため、アレルギーのあるお子さんの場合は、注文前に店の人に直接確認し、わからないときは選ばないという線を家庭で決めておくと迷いません。
原材料に「乳化剤」とあれば、乳アレルギーの子は避けるべきですか?
消費者庁の資料の趣旨では、「乳化剤」「乳酸菌」「乳酸カルシウム」などに含まれる「乳」の字は、牛乳由来であることを意味するものではありません。字面だけで避ける必要はありませんが、原料に特定原材料が使われていれば別に表示されるしくみなので、アレルギー表示の欄と原材料名を合わせて確認しましょう。どこまで避けるかは、お子さんの診断内容によって変わります。自己判断で除去の範囲を広げたり狭めたりせず、主治医と相談して決めてください。
※ この記事はAIが情報を整理・補助した内容を含みます。一般的な生活情報であり、診断や個別の医療アドバイスではありません。表示制度の内容は2026年10月20日時点で確認できた公的情報にもとづいており、今後変更される場合があります。食物アレルギーの診断や除去の範囲は、必ず医師の判断に従ってください。食後に気になる症状が出た場合はかかりつけ医や子ども医療電話相談(#8000)に、呼吸が苦しい・ぐったりしているなどの場合はすぐに119番に連絡してください。